会員コラム 文 : 株式会社アルファテキスタイル 安久津 衛 2009年10月
半ば強制的にM女史より突きつけられたお題。
「COLOR」これ程抽象的なテーマはないだろう。
何から書こうか思い巡らす程、泥沼にはまること何週間…。
しょうがないので自分のことから話していこうと思う。
皆様はインテリアにかかわっている人たちが多いので、おわかりになっているはずの「パーソナルカラー」。自分の好きな色、又は自分に合っている色をそれぞれお持ちだと思う。 僕の好きな色は「ブルー」。といっても洋服や家具やカーテンがブルーではない。ほとんど持っていないと言った方がいいかもしれない。
僕が若かった時(ほんの数年前?… 0がひとつ足りない気がするが…)一度だけカラーの勉強会があった。その時に学習したことで今でもずっと役に立っていることがある。
「ネルソン貞子」さんの提案した理論であるが、まず自分の皮膚、髪、目等を判断し、自分が「イエロー系」か「ブルー系」なのかを分けることから始まる。もう少し言うと「黄味がかった色」、「青味がかった色」の2種類。
例えば赤。黄味がかった赤は温かく周囲を包みこむ印象があり、青味がかった赤はクールな、そしてすっきりした印象になる。という様に、まず自分のパーソナルカラーを知ることにより、自らのファッションにも応用がきく様になる。(年齢を経ると意識しなくても、その様なファッションになっていると思うのだが。)
この考え方はインテリアに於いても全く同じことが言える。
クロス、照明、カーテン等のインテリアエレメントを上記の2種類に分けてみる。 クロスはイエロー系なのかブルー系なのか、照明器具は白熱灯(イエロー系)なのか蛍光灯(ブルー系)なのかによってファブリックをみていく。ファブリックの中に潜在する色のどちらの面が表面にでて、どちらの面が沈んでいくのか。
そんなことを考えながらコーディネートしていくのが、自分のやり方である。但し同系だけを集めれば良いということではなく、面積も関係してくるが、反対色(イエロー系ならブルー系)をいれることによりすっきりとしたものができる。
カラーのトレンドは毎年変わっていき、そのトレンドも時代という枠組に影響されるものなので、僕の様な考え方もまんざら間違っていない気がする。業界の中にはカラーコーディネーターの資格をお持ちの方がとても多いし、きちんとした勉強をなさっているのでお恥ずかしい限りだが…。
閑話休題
花の話です。
皆さんはヒマラヤの青いケシをご存じだろうか。
透き通る様なヒマラヤブルーの空に凛として生きる花の正式名は、メコノプシス・ホリドゥラ。その神秘的な美しさから「天上の妖精」といわれている。 この種は、標高4000m以上の高地にしか生息せず、「幻の青いケシ」といわれるが、メコノプシスは「ケシのようなもの」という意味で大麻等とは関係ない。日本でも栽培されているが、別種のものである。 ちなみに、マリメッコの代表的なデザインの一つ、UNIKKO(デザイン:マイヤ・イソラ)はこのケシ(ポピー)がモチーフである。
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